【介護士歴15年】赤ちゃんのおむつを替えていて、大人の排泄ケアを考えた話

男性介護士のリアル

こんにちは、こなパパです。

僕は介護士として約15年働きながら、現在は生後6か月の息子を育てています。

最近では、息子のおむつを替えることも、すっかり日常の一部になりました。

そんなある日、いつものように息子のおむつを見ていて、ふと思ったことがあります。

赤ちゃん用のおむつには、おしっこをすると色が変わる

「おしっこお知らせライン」

があります。

ラインの色が変わっていれば、「おしっこしたんだな。そろそろ替えようかな」と、ひと目で分かります。

初めての育児をしている僕にとって、こうした小さな工夫は思っていた以上に便利です。

そして同時に、介護士としてこんなことを考えました。

「大人の排泄ケアでも、もっと簡単に排泄のタイミングが分かればいいのにな」

もちろん、赤ちゃんと高齢者では身体の状態も違いますし、使うおむつや排泄ケアの考え方も同じではありません。

それでも、息子のおむつ替えをきっかけに、改めて介護現場での排泄ケアについて考えるようになりました。

赤ちゃんのおむつは、交換のタイミングが分かりやすい

赤ちゃん用のおむつには、おしっこをするとラインの色が変わるものがあります。

実際に息子に使っている赤ちゃん用おむつ。中央のお知らせラインが、交換時期を判断する目安になります。※筆者撮影

息子のおむつを替えるときも、まずラインを見ることがあります。

まだ言葉で、「おしっこしたよ」と伝えられない赤ちゃんにとっても、育児をする親にとっても、とても分かりやすい仕組みだと思います。

もちろん、ラインだけで交換のタイミングをすべて決めるわけではありません。

時間や便の有無、息子の様子も見ながら判断します。

それでも、「おしっこをしているかどうかが、ひと目で分かる」というのは、実際に育児をしてみるとかなり便利です。

父親になる前は、まさか自分が毎日のようにおむつのラインを確認する生活になるとは思っていませんでした。

そして、その小さなラインを見ながら、15年間働いてきた介護の仕事を思い出すことになるとも思っていませんでした。

大人用おむつにも、いろいろな種類がある一方、大人の排泄ケアは、赤ちゃんのおむつ替えよりも複雑だと感じます。

大人用のおむつと一口に言っても、さまざまな種類があります。

自分で立ったり歩いたりできる方に使われることの多いパンツタイプ。

寝て過ごす時間が長い方や、介助が必要な方に使われることの多いテープタイプ。

さらに、その内側に尿とりパッドを組み合わせることもあります。

介護現場では、全員に同じものを使うわけではありません。

その人の身体の状態や尿量、生活リズム、日中なのか夜間なのかによっても、選ぶものは変わります。

だからこそ、大人の排泄ケアでは、「色が変わったから交換する」という単純な話では終わりません。

排泄の時間帯や尿量、その人の体調、皮膚の状態、普段の生活リズムなどを見ながら考える必要があります。

介護士として約15年働いてきた今でも、

「そろそろ交換した方がいいかな」

「もう少し休んでもらっても大丈夫かな」

と考える場面はあります。

排泄ケアは、ただ決められた時間に機械的におむつを交換すればいいものではないと、僕は思っています。

夜勤中だからこそ迷うこともある

特に僕が考えることがあるのは、夜勤中です。

夜は、本来なら眠って過ごす時間です。

でも、排泄の状態を確認する必要がある場面もあります。

そんなとき、

「今確認した方がいいのか」

「せっかく眠っているのだから、もう少し休んでもらった方がいいのか」

と迷うことがあります。

もちろん、必要なケアをしないわけにはいきません。

濡れた状態が長く続けば、不快感や皮膚への負担につながる可能性もあります。

一方で、確認のために服をずらしたり、身体を動かしたりすることで、眠っている方を起こしてしまうこともあります。

介護する側としては、できるだけ必要のない確認は減らしたい。

そして、本人にとって本当に必要なタイミングでケアをしたい。

15年間介護の仕事をしてきても、排泄ケアについて考えるたびに、このバランスの難しさを感じます。

だからこそ僕は、「排泄があったことを、もっと自然に把握できたらいいのにな」と思うことがあります。

今は排泄を「検知する」センサーもある

実際に今は、排泄を検知して知らせる機器もあります。

その一つが、Helppad 2(ヘルプパッド2)です。

Helppad 2は身体に直接機械を装着するのではなく、ベッドに敷くシート型の排泄検知センサーです。

「におい」「湿度」「温度」のデータをセンサーで捉え、AIによって尿や便を検知し、介護者側に知らせる仕組みになっています。

Helppad 2 | 空振り・尿便漏れを軽減する排泄検知センサー

こうした仕組みがあれば、

「そろそろ時間だから、とりあえず確認しよう」

ではなく、

「排泄があったから、必要なケアをしよう」

という形に近づける可能性があります。

それは介護する側の負担を減らすだけではなく、利用者さんにとっても、必要のない確認を減らすことにつながるかもしれません。

夜勤をしている介護士として考えても、もし必要なタイミングが分かれば、「今、確認した方がいいのかな」と迷う場面を減らせる可能性もあります。

もちろん、実際に導入できるかどうかは施設の環境や費用、人員体制などによって違うと思います。

それでも、こうした選択肢があること自体に、僕は興味を感じます。

排泄した後ではなく、排尿前を予測する機器もある

さらに、排泄した後を検知するものだけではありません。

DFree(ディフリー)という機器は、超音波センサーを身体に装着して膀胱内の尿のたまり具合を計測し、排尿のタイミングを事前に知らせる仕組みです。

尿のたまり具合を10段階で表示し、設定したタイミングで通知する機能もあります。

DFree – トイレ介護の失敗を減らす排泄予測機器

つまり、簡単に分けると、

Helppad 2は、排泄があったことを検知する。

DFreeは、排尿前に尿のたまり具合を把握して、トイレのタイミングを知らせる。

同じ排泄に関する機器でも、役割は違います。

介護士として働いている僕にとっても、これは興味深い違いです。

例えば、本人が尿意をうまく伝えられなかったり、トイレ誘導のタイミングをつかみにくかったりする場合、

「今、どのくらい尿がたまっているのか」

が分かることには意味があると思います。

「そろそろ時間だからトイレに行きましょう」

ではなく、

「今ならちょうどいいかもしれない」

という判断につなげられる可能性があるからです。

それでも、センサーだけですべてが分かるわけではない

ただ、僕自身は、センサーがあれば、すべて解決するとは思っていません。

排泄の有無だけではなく、表情や体調、皮膚の状態、いつもと違う様子など、人が直接見るからこそ気づけることもあるからです。

介護の仕事をしていると、

「今日はいつもより元気がないな」

「何となく表情が違うな」

という、小さな変化を感じることがあります。

そういった部分まで、すべて機械に任せることはできません。

だから僕は、機械にケアを任せるのではなく、人が行うケアを支えるために使う。

そんな存在として、排泄センサーには可能性があるのではないかと思っています。

介護する側の負担を減らしながら、利用者さん本人にとっても、必要のない確認を減らす。

そして、本当に必要なタイミングでケアをする。

そんな形に近づけたらいいなと思います。

赤ちゃんのおむつを見て、介護現場を考えるとは思わなかった

父親になる前は、赤ちゃんのおむつを毎日のように替える生活になるとは思っていませんでした。

まして、そのおむつを見ながら、

「大人の介護でも、もっと分かりやすく排泄のタイミングを知る方法はないのかな」

と考えるとも思っていませんでした。

赤ちゃんと高齢者を同じように考えることはできません。

身体の状態も違えば、生活も、必要なケアも違います。

でも、できるだけ不快な時間を減らしたい。

必要なときに、必要なケアをしたい。

という部分では、どこか通じるところもあるように感じます。

介護の現場に長くいると、いつの間にか当たり前になってしまうことがあります。

でも父親になり、育児を始めたことで、その「当たり前」を別の角度から見ることが増えました。

介護士としては約15年。

でも、父親としてはまだ6か月です。

育児では分からないことばかりですが、だからこそ、今までとは違う視点で介護を考えることもあります。

息子のおむつにある一本の「おしっこお知らせライン」から、介護現場の排泄ケアや新しい技術について考える。

以前の僕なら、そんなことはなかったかもしれません。

これからも、育児をしていて感じたことや、介護士として改めて考えたことを、このブログに残していきたいと思います。

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